正直に言うと、その状態のまま待っていても「自然にデザイン業務に戻る」ことはほぼありません。
サポート業務は一度ハマると評価されやすく、そこから抜けにくい構造になっているからです。
なので、意図的にポジションを取りにいく必要があります。
ただし、やみくもに「デザインやりたいです」と言っても通らないことが多いので、戦略が重要です。
まずやるべきは、「社内でデザインの需要を自分で作る」ことです。
今やっているサポート業務の中に、小さくてもいいので改善ポイントがあるはずです。例えば、マニュアルが見づらい、UIが分かりにくい、顧客とのやり取りが非効率、など。そこに対して「デザイン的な改善案」を出して、自分で手を動かしてしまう。
ポイントは、“頼まれてないけど役に立つものを作る”ことです。
次に、「成果物を見える形にする」。
たとえ正式なデザイン業務でなくても、「課題 → 改善案 → 結果」をセットでまとめておく。これが後でポートフォリオになります。
AIを使ってモックやビジュアルを補強してもいいですが、「なぜそうしたか」の説明のほうが重要です。
それと並行して、「デザイン筋力」を戻す必要があります。
ブランクがある状態でいきなり実務に戻るのは難しいので、短期間でもいいからアウトプットを増やす。例えば:
- 既存サービスのUIを勝手にリデザイン
- 架空プロジェクトで体験設計までやる
- 1日1アウトプットでもいいので継続する
ここで重要なのは、“作ること”よりも“考えた過程”を残すことです。
あと現実的に効くのが、「ポジションをずらす動き」です。
いきなり“純デザイナー”に戻るのではなく、
- サポート × UX改善
- サポート × ナレッジ設計
- サポート × プロダクト改善提案
みたいに、今の仕事にデザインを掛け合わせる。これだと周囲も納得しやすく、役割をスライドしやすいです。
一方で、社内で全く機会がない場合は、外に出る準備も必要です。
そのとき武器になるのは「肩書き」ではなく「実例」なので、さっきの自主プロジェクトや改善事例が効いてきます。
少し厳しめに言うと、「デザインの仕事が来ない」のは環境のせいだけではなく、“デザインを任せる理由が周囲に見えていない”状態でもあります。
逆に言えば、その理由を自分で作れれば状況は動きます。
社内でデザイン業務をするだけでは範囲が狭いと感じ、より多くの人を喜ばせるために独立を決めたのに他社の完成品や作業のみの依頼だけが増えている。
その状況、わりと多くの人がハマるパターンです。少し厳しめに言うと、「独立した」のに実態は“外注作業の受け皿”になってしまっている状態ですね。
でもこれは能力の問題というより、「どう見られているか(ポジショニング)」の問題です。
今のままだと、クライアントからはこう見えています:
「指示すれば手を動かしてくれる人」
なので当然、完成品の微調整や部分作業しか来ません。
ここから抜けるには、「何をする人か」を意図的に作り直す必要があります。
① “作業者”から“提案者”に強制的にずらす
今の案件でもできます。
例えば依頼が
「このデザイン直してください」だったとしても、そのままやるだけで終わらせない。
- なぜこの修正が必要なのか?
- そもそも他に改善余地はないか?
- ユーザー視点で問題はどこか?
これを一段深く見て、+αの提案を必ず添える。
最初は煙たがられることもありますが、これを続けると
「この人に頼むと勝手に良くしてくれる」
→「最初から相談しよう」
に変わります。
② 受ける仕事を“選別”する(ここが一番重要)
正直に言うと、全部受けている限り状況は変わりません。
少なくとも一部は:
- 要件が曖昧(=上流から関われる)
- 課題ベースで相談されている
- 意思決定者と話せる
こういう案件に時間を割く必要があります。
逆に、
「完全に仕様が固まっている作業案件」は意識的に減らすか単価を上げる。
③ 発信を変える(営業しなくても仕事の質を変える方法)
今の仕事の質は、ほぼ発信内容に引っ張られます。
もし今、
- 作ったデザインだけ載せている
- ビジュアル中心のアウトプット
になっているなら、それだと“作業者認定”されやすいです。
代わりに出すべきは:
- 課題 → 思考 → 解決 → 結果
- 「なぜそう設計したか」
- ビジネスやユーザーへの影響
つまり、「考えられる人」である証拠です。
④ サービスとして再定義する
かなり効きます。
ただ「デザインやります」だと曖昧すぎて、安い仕事が集まりやすい。
例えば:
- 「SaaSのオンボーディング改善に特化」
- 「既存サービスのCVR改善デザイン」
- 「サポート体験のUX改善」
みたいに、“何を良くする人か”を明確にする。
ここで、今やっているサポート業務の経験はむしろ強みになります。
普通のデザイナーよりユーザー接点を理解しているので。
⑤ 「理想の案件」を自分で作る
来ないなら、作るしかないです。
- 架空でもいいので、課題設定からやる
- 既存サービスを勝手に改善提案する
- 小さくても実在のビジネスを手伝う
これをしっかり言語化して出すと、
“その仕事ができる人”として認識されるようになる
本質的な話
今の状態はシンプルで、
「デザインをやりたい人」にはなれているけど
「デザインを任せたい人」にはまだなっていない
ここを越える必要があります。
もしよければ教えてほしいです:
- 今受けている案件の具体例(どんな依頼が多いか)
- 発信している場所(ポートフォリオ、SNSなど)
そこを見れば、「どこで作業者に見えてしまっているか」をかなり具体的に指摘できます。
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